アロエ (11月30日)

 アロエ【蘆薈】は民間薬としてよく知られていますが、本来は熱帯植物で、約 300種を数えるそうですが、日本で一番多く栽培されているのはキダチアロエ 【木立ち盧会】という仲間です。

 キダチロカイともいわれていますが、肉厚の 葉をすり潰して傷ややけどの薬にしたり、汁を健胃剤にしたりするのが伝統的 な利用法です。

この頃はアロエ入りの飴や、アロエ入りの化粧品なども出回っ ていまが、そのアロエ、これから冬にかけてが花期です。

 蘆薈の名の由来は、江戸時代に渡来したときアロエの名が誤ってロエと伝えら れ、それに対して「蘆薈」の文字が当てられて、これが音読みで「ロカイ」と 読まれたというのが定説になっています。


キダチアロエ【木立ち盧会】
Aloe arborescens ユリ科アロエ属



東京都夢の島植物園にて(2003年2月) Y.Sashida

南アフリカ原産の多肉性の多年草で、温室栽培の鉢植えとして鑑賞するほか、暖 地では民間薬としての露地栽培も盛んに行われています。
全体に白っぽい緑色で、径 2.5cm ぐらいの茎を抱くようにして長さ60cm ほどの 長い葉が互生しています。

葉は肉厚で断面がやや凹んだ半円形をしており、先が 次第に細くなって先端は尖り、縁にも鋭い刺が並んでいます。
熱帯では高さ 4m ぐらいになりますが、日本ではせいぜい 2m どまり。

晩秋から初冬にかけて、葉の脇から長い花梗を出し、その先に穂を作って朱紅色の 花をやや垂れ下がり気味に咲かせます。
花は長さ 3cm 〜 4cm の筒形で、先は 6裂 してやや開きます。

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