キク (11月 3日)

今日は文化の日、戦前は「明治節」という祝日でした。
明治天皇の誕生日です。
この日の話題はやはり菊の花でしょうね。
今日は番外編として菊にまつわる話題です。


 キク科は世界の殆どの地域に分布しているといわれている、種子植物の中では最も種類の多い植物群で、約 23,000 種もの種類があるそうです。
キクは日本の植物のような気がしますが、日本に成育するキクはそのうちの僅か1.6% の 370 種ほどしかありません。

 しかし園芸品種としてのキクの改良に日本は独自の伝統を持ち、特に江戸時代以降鑑賞用としてたくさんの品種が作られ、「菊花壇養種(キクカダンヤシナイグサ)」その他の菊の園芸手引き書も出版されたくらいだそうです。

 現在では花壇、大鉢、懸崖、盆栽など古来の仕立てかたに加え、ポットマム、スプレー菊などのような外国生まれの仕立て方もはやって来ています。

鑑賞用のキクはおおよそ次のように分類できます。

◎大輪菊

厚物

5〜600個もある舌状花が重なりあって、こんもりと半球状に咲く形。

花弁はスプーン状に湾曲しています。直径20cm 前後に咲くのが普通。

管物
花弁が管状になって放射状に広がり、傘を開いたような形になります。

管の太さは 1mm 〜 5mm 。丈を低く作るのを福助作りといいます。
一文字菊
天皇家の紋章のような一重咲きの菊です。直径25〜30cm ぐらい。


◎中輪菊

直径10cm 〜18cm ぐらいのものを言い、江戸菊、嵯峨菊、伊勢菊、肥後菊、丁字菊などの種類がありますが、それぞれの違いはあまりよく知りません(^_^;)。

◎小輪菊

直径10cm 未満のものを言います。更にポンポン咲きや小菊に分けられ、普通の切り花などにするのは小菊です。
小菊は懸崖作りにしたり、菊人形に使われたりもしています。


◎スプレー菊

スプレーとは花や実のついた小枝のことですが、「枝咲き」「房咲き」などと訳されるのが普通です。
日本から欧米に渡ったキクが、向こうでそのような形に改良されて里帰りしたもので、新しい品種です。

 なおポットマムというのはアメリカで始まった仕立て方で、鉢植えに向くように矮性に育て、人工照明や遮光などの技法で周年開花させるものです。

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