クワイ (12月23日)

「花」の表題には合いませんが、正月に食べる野菜の話題を少し。

クワイもお正月の食べ物として定着していて、この頃では日常の食べ物ではな くなりました。
子孫繁栄の意味を込めて新年の祝い膳に添えるものだそうです。 一種独特のほろ苦さと、ポクポクした口触りが味わい深い食べ物ですね。

親芋の回りにたくさんの子芋ができている姿を、子だくさんの母親の姿に見た てて「慈姑」(ジコ:優しい母の意)の文字を当てたといわれます。

2、3個余分に求めて乾燥させないように保管し、春になったら土を入れて水 を張った鉢に埋めておくと芽を出し、葉が開きやがて瀟洒な花が開いて夏の鑑 賞植物になります。
容器として発泡スチロールの箱などが利用できます。


クワイ【慈姑】
Sagittaria triforia var. sinensis オモダカ科オモダカ属


中国原産の水生多年草で、オモダカの変種。
食用として水田に栽培されます。

日本への渡来は古く、平安時代の書物に「久和為」の名で記載が見られるというこ とです。

草丈90〜120cm ぐらいになり、根元から叢生する葉柄は長くて基部は鞘状になって おり、葉は細長い三角形で底部は深く二裂し、大型で長さ30cm ぐらいになります。
秋に葉の間から花茎を出し、白色の3弁花を穂状に疎らにつけます。

株の基部から四方に地下茎を伸ばし、その先端に球形で先端に嘴形の芽を持つ淡藍 色をした塊茎を生じ、食用になります。

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