ミセバヤ (11月 7日)

 秋も深まって、ミセバヤの花が咲き初めました。
一名タマカンザシ【玉簪】ともいわれるように、淡紅色の小花が玉のように固 まって咲く姿はまことに日本的な美しさだと思います。

 標準和名のミセバヤは「見せばや」で、「見せたい」という意味の古語です。
誰に見せたい姿なのでしょう(^_^)。

 昔から庶民に愛された植物で、露地の植木棚などにはたいてい並んでいたもの です。
いまではちょっと流行遅れでしょうか。


ミセバヤ【見せばや】
Hylotelephium sieboldii ベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属


日本固有の植物ですが、香川県の小豆島にわずかな自生がみられるだけで、殆どが 鉢植えや石垣植えの園芸植物になってしまいました。

茎は長く伸びて下向きに垂れ、 3枚輪生の葉は多肉性で厚く、径 1〜 2cm の円形で粉をふいたような白っぽい緑色 をしています。
10〜11月に茎の先に淡紅色の花が円い塊になって咲き、寒さが加わると葉も紅葉し て赤く変わります。

北海道日高地方に、ヒダカミセバヤ : Hylotelephium cauticolum というよく似た 小型の近縁種が成育するそうですが、私はまだ見たことがありません。
写真でみる と、この方が花つきが多く派手な感じがします。

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