「インドワタノキ」 (1月13日)


カポックという綿のような植物繊維があります。
これはパンヤノキの種子に生え る毛で、木の名をとってパンヤとも呼ばれます。
また反対にマレーシアやインド ネシアではパンヤノキをカポックという名で呼びます。

繊維がすべすべしているので糸には紡げず、布団綿や枕の詰めものにします。
このパンヤノキがパンヤ科の代表で、このほか前出のバオバブ、果物の王様と言 われるドリアン、世界で最も軽い木といわれるバルサなども含まれます。

このインドワタノキもパンヤ科の一つ。一見パンヤノキに似ていますし、やはり 種子から長い綿毛が採れるので、パンヤまたはカポックと誤称されることが多い やっかいな樹木です。
パンヤノキの花は白く雄しべも少ないのですが、インドワ タノキは赤または淡紅色の花で、多数の雄しべが長く伸びるところで見分けがつ きます。


インドワタノキ【印度綿木】
Bombax malabaricum パンヤ科インドワタノキ属

ハワイ、オアフ島ワヒアワ植物園で(1980年 3月)Photo by K.Iozawa

南アジアの原産でインドからオーストラリアにかけて分布する落葉高木。
樹 高20〜30m になり、枝は水平に伸びる。

葉は掌状複葉で小葉は5〜7枚。 乾期に入ると落葉し、その後一斉に開花する。花は直径10cm ぐらいの5弁 花で赤または淡紅色。
花弁は外側に強く反り、多数の雄しべが球形に開く。

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