「モ モ」 (3月3日)


今日は雛祭り、桃の節句です。

モモは果実を食用とするために栽培されるのが普通ですが、花を鑑賞するための 栽培も古くから行われ、鑑賞用の品種も育成されてきました。
その代表的なものは「矢口」という品種で、切り花用に温室で促成栽培されたも のが雛祭り用に2月下旬から出荷されます。

果樹のモモと区別して、鑑賞用の品種をハナモモと総称することもあります。 ハナモモには前記「矢口」のほかに、白花の「関白」、紅白咲き分けの「源平」、 枝が真っ直ぐ上を向く「菷桃」、矮性の「唐桃(アメンドウ)」などがあります。

果物としてのモモは夏の果物の女王と言われて万人に好まれますが、日本でも古 くから栽培されていました。
明治の中頃に中国から「上海水密桃」「天津水密桃」などの品種が導入され、こ れらの改良種が現在の桃の主流となっています。
生食する「大久保」「白鳳」「白桃」などの品種のほかに、缶詰加工用にする 「缶桃:カントウ」と呼ばれる黄色果肉の品種が数種あります。

桃には種離れのよいものと悪いものとがあますが、前者を「離核種」、後者を 「粘核種」と呼びます。面白い言葉ですね。


モモ【桃】
Prunus persica バラ科サクラ属

京都府京都市・京都御所内にて Photo by M.Takeda

中国北部原産の落葉小高木。

高さは 3〜 8m 、葉は互生し、広倒卵形または 楕円状披針形で、縁には細かい鋸歯がある。

春、葉が開く前に直径 3〜 5cm の 5弁花を開く。
花の色はピンクのほか白、紅色のものもある。

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