「チューリップ」 (3月10日)


小さい子に花の絵を描かせると、たいていチューリップを描きますね。
保育園や幼稚園に必ず植えてあるし、春一番に咲く花なので印象が深いせいなの かも知れません。

「鬱金香」(ウッコンコウ、 ウコンコウ)という、漢名から来た難しい名もあり ますが、この 他にも「牡丹百合」「蓮華水仙」などという優雅な呼び名も持っています。

17世紀前半からオランダ・フランスなどで流行し、日本にも江戸後期の寛政年 間には渡来していたそうですが、明治以後は大衆的な栽培草花となり、改良が進 みました。
現在では日本にも40種以上の園芸種があるそうですが、栽培・育種 の中心地はオランダです。

チューリップの属名チューリパは印度人や回教徒の男性が頭に巻くターバンのこ とで、その花の形からターバンを連想してつけられた名なのでしょう。
チューリップは満開になっても花弁が開ききってしまわず、半開でターバン形を 保っているのをよしとしますが、そうするのはなかなか難しく、大抵はアンブレ ラのように平に開いてしまいます。

チューリップ属はアマナ属とも言われ、ニラに似た葉に紫の花が咲く野草アマナ はチューリップの仲間です。


チューリップ【tulip】
Tulipa gesneriana ユリ科アマナ属

M.Takeda

中央アジア原産の多年草。

高さは20〜50cm で地下に鱗茎があり、葉は先の尖 った長楕円形で、縁は波うっている。春に花茎を伸ばし、頂に美麗な 6弁花 を普通 1個開く。

花形はコップ形や壺形が普通。

品種によっては枝分かれし て数個の花をつけるものや、百合咲き、八重咲きなどもある。

花の色はピン ク、赤、紫、黄、絞りなど多彩。

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