「アマリリス」 (4月10日)


早咲きのアマリリスが出回っています。

本来は春植え夏咲きなんですが、最近は秋植えのものを温室で育て、早春に開花 させる作り方が多くなっています。
家庭で露地栽培するときはいまごろ球根を植えて初夏に咲かせます。

園芸植物の名は、植物分類上の名と一致しない例がたくさんあります。
よく知ら れたものではゼラニューム(ペラルゴニウム)、グロキシニア(シンニンギア)、シネラリ ア(セネシオ)などがあります(カッコ内はいずれも植物学上の名)。

アマリリスもその一つで、ヒッペアストルムというのが正しい属名です。
これらはみな分類が変わって別な属に入れられたか、新しい属ができて名が変わ ったかしたものですが、園芸上ではその都度名を変えるわけにもいかないので、 旧い名をそのまま使っているものなのでしょう。

アマリリス属というのは残っていますが、この属に入るのはベラドンナリリーと 呼ばれるやや小型の花で、ホンアマリリスなどという別名もあります。


アマリリス【amaryllis】
Hippeastrum hybridum ヒガンバナ科ヒッペアストルム属

大阪府寝屋川市にて(1993年5月)Photo by M.Takeda


南アフリカ原産の野生種から作りだされた鑑賞用球根草花。

葉は巾の広い剣形で中脈がよく目立ち、光沢がある。晩春から初夏にかけて 太い中空の花茎を伸ばし、百合に似た大きな花を先端に 1個開く。
花被は 6 枚。

花の色は赤、白、ピンク、などのほか絞りのものも多い。

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