「スイカズラ」 (5月31日)


道端の藪から、スイカズラの甘い匂いが漂ってきました。

花が2個ずつ仲良くならんで、あっち向いたりこっち向いたり。
匂いもいいけど、 姿も可愛い花ですね。
花をプチンと引き抜いて元を吸うと甘い蜜が出てきます。

昔から誰でも吸ったらしく、スイカズラの名は「吸う」に由来しているようです。
英名も honey-sukle で「蜜を吸う」という意味です(sukle は「乳を吸う」の意)。
枯れないで越冬するので「忍冬(ニンドウ)」の別名もありますし、咲き始めは真っ 白でのちに黄色く変わるところから、「金銀花」とも呼ばれています。

中国から伝わった装飾模様に忍冬文(ニンドウモン)という一種の唐草模様があります が、これはスイカズラの蔓を図案化したものです。

若い芽は食べられますし、乾燥したものは忍冬茶で、葉と花を酒に浸して忍冬酒 をつくるなど、昔から生活に密接な関係のある植物です。


スイカズラ【吸葛・忍冬】
Lonicera japonica スイカズラ科スイカズラ属

千葉県大原町で(1995年 6月)Photo by K.Iozawa

日本および中国に分布する蔓性半常緑低木で、山野に自生しまたは庭木や垣 根に植えられる。

繁殖力旺盛で盛んに蔓を伸ばして他物に巻きつく。
葉は対 生し、長さ3〜7cmの楕円形。

5〜6月ごろ唇形の花が2個ずつ並んで横向 きに開く。
大きさは3〜4cmで始め白く、のち黄変する。

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