「ハマエンドウ」 (5月30日)


海岸沿いの道を走っていたら、ハマエンドウの群落が花盛りでした。
この花は春 から夏までの長い期間咲き続けて、浜辺の景観に華々しさを添えてくれます。
はじめ赤紫色ですが、のちに青紫の濃い色に変わってきます。

スイートピーと同じ仲間なので、花が大きく色も鮮やかで、野草としておくのは もったいないような花ですが、地下茎でよく増え砂地を這うので、海岸の砂防に は役立っているようです。

スイートピーは葉が元の1対だけを残してあとは巻き髭に変化していますが、ハ マエンドウは複葉の先端1本の巻き髭になり、分岐もしていないのが普通です。
長さ5cm巾1cmぐらいの莢ができ、中に数個の豆が入っています。
豌豆に似てい るのでこの名がついたものでしょうが、実は食べられません。


ハマエンドウ【浜豌豆】
Lathyrus japonicus マメ科レンリソウ属

千葉県九十九里浜で(1982年 5月)Photo by K.Iozawa

海岸の砂浜に生える多年草で、ほぼ日本全土に分布している。

地下茎を横に 長く伸ばして繁殖し、茎は長さ30〜60cmぐらいで先端は斜めに立ち上が る。

葉は白色を帯びた緑色で互生し、小葉3〜6対の偶数羽状複葉で先端は 巻き髭となる。

花期は4〜7月で、葉腋から長い花軸を出し、25〜30mm の蝶形花を3〜6個つける。
花の色は始め赤紫、のちに青紫に変化する。

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