「ブタクサ」 (8月17日)


近くの空き地にブタクサが繁っているのを見て、なんだか懐かしくなりました。

終戦後の東京の焼け跡に、いち早くはびこり出したのはブタクサでした。
別に綺 麗な花が咲くわけじゃないのですが、逞しく繁茂する雑草をみて、「戦争が終わ った!」という実感がひしひしと湧いてきたものです。

明治初年ごろ、北アメリカから浸入した帰化植物ですが、ブタクサの名は英名の Hogweed (hog は豚、weed は雑草)を直訳してつけられた名のようです。

昨今、スギ花粉と同じく、花粉症の元凶として嫌われる存在になりました


ブタクサ【豚草】
Ambrosia artemisiaefolia var. elatior キク科ブタクサ属

千葉県大多喜町で(1996年 8月)Photo by K.Iozawa

高さ40〜150cm になる1年草。

葉は茎の下部では対生、上部では互生し 羽状に深く切れ込んでいる。
雌雄同株で花期は7〜10月、枝の先端に雄花 が長い穂になってつき、雌花は雄花の元に数個短い穂になってつく。

明治初年に千葉県で発見されたが、その後東京周辺に拡がり、戦後急に増え て現在では日本全国に分布する。

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