「イタドリ」 (9月30日)


スカンポの名で馴染み深いイタドリ、ウドのようなスカンポを齧るのは春ですが、 いまごろ花が咲くのです。

地下茎が地中を這っていたるところに芽を出しますが、この根は「虎杖根」とい って利尿剤、健胃剤などの薬用になります。
また、葉を煙草の代用とした時代が ありました。

戦後煙草がなかなか手に入らなかったとき煙草の吸殻を拾い集める商売があって、 吸殻を選別して再生した煙草(シケモク)を売ってましたが、けっこう需要があ ったようです。

「シケモクはどうも」という清潔派の人はイタドリを愛用していたようですね。
トウモロコシの毛も代用煙草に使われましたが、これは辛くていただけません。
虎杖は中国名ですが、皮の模様をを虎の斑、太い茎を杖とみたものなのでしょう。
和名イタドリの由来は薬用として「痛みを取る」から、という説がありますが、ち ょっとこじつけのような気もしますね(^_^)。


イタドリ【虎杖】
Polygonum cuspidatum タデ科タデ属

千葉県大原町で(1996年 9月)Photo by K.Iozawa

日本全国の山野に生える大型の多年草で、春に出る太く軟らかい若い芽はス カンポと称して食べられる。

茎は中空で勢いよく伸び、高さ2m くらいに達 する。

葉には柄があって互生し、広卵形または卵状楕円形で先端は尖ってい る。

雌雄別株で、夏の終わりから秋にかけて茎の先や葉のつけねに小さな白 い花を多数つけ、実が熟すと雌花の花弁が大きくなって実を包みこむという 性質がある。

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