「コハコベ」 (2月10日) |
庭の片隅にハコベの花をみつけました。遅れているようでも、春の足音を感じま すね。 ハコベの名を持つ草はコハコベ、ミドリハコベ、ウシハコベの 3種がよく みられますが、今日みつけたのはコハコベでした。
これがこの 3種のうちでは最も小型で葉の色が濃く、雄しべの数が 2〜 5個と少
ないのですが、ミドリハコベは緑色が少し薄く、雄しべが 8〜10個と多いので、
注意すれば見分けがつきます。 春の七草のハコベラはこのコハコベのことを言うようです。 ハコベは「繁縷」と書きますが、これは「糸が繁る」という意味で、ハコベの茎 をちぎると芯に糸状の強い繊維(管束)があるのがわかりますが、この繊維を指 して糸が繁ると言ったものなのでしょう。
コハコベ【小繁縷】 Stellaria media ナデシコ科ハコベ属 | |
京都府相楽郡井手町にて(2000年3月) Photo by M.Takeda |
日本全国至るところの道端や畑などに見られる 2年草で、茎は高さ10〜20cm
になり、灰紫色または黒紫色を帯びる。 茎の片側に細かい毛が一列に生えて いるのが特徴。 葉は卵形で先は尖り、下部の葉は有柄で上部の葉には葉柄が ない。 花は径 4mm ぐらいで花弁は 5個、各花弁はもとまで深く 2裂している
ので、一見10弁のようにみえる。 |