「セイヨウタンポポ」 (2月27日)


もう黄色いセイヨウタンポポの花 を何輪か見つけました。まだ花茎が短くて、地面にへばりつくような咲きかたを していましたが、健気なものです。

日本でみられるタンポポは20種類以上あるのですが、みな○○タンポポという 名で表されていて、単にタンポポとだけいうものはありません。
代表的なものはカントウタンポポ、カンサイタンポポ、シロバナタンポポ、セイ ヨウタンポポなどでしょうか。

セイヨウタンポポは苞片がくるりと外側に引っ繰り返っているという顕著な特徴 があるので簡単に識別できます。

カントウタンポポやカンサイタンポポの日本種が減り、タンポポといえば殆どが セイヨウタンポポになったと言われて久しいのですが、最近はまた日本種が復活 の兆しを見せているのだそうです。

タンポポ属はみな葉が根元に集まって開き、その間から茎を伸ばして枝分かれせ ず、花(頭状花)を一個だけつけるという特徴があります。
茎が枝分かれしてい たり、花の数が複数であったりするものは似ていてもタンポポ属ではありません。 タンポポの名は江戸時代から現れたものらしいのですが、「田の菜の意味のタナ に実の形を表すホホがついたタナホホからきたもの」「フランス語のタンポンか らきたもの」「漢名のホホチン(婆婆丁)がチンホホ(丁婆婆)になりさらにタ ンホホとなった」「茎を短く切って水に漬けると鼓の形になるので、鼓と音のタ ン・ポンからの連想(鼓草ともいう)」などさまざまな説がありますが、さて皆 さんはどれを採用なさいますか?

英語のダンダライアン【dandelion】は「ライオンの歯」という意味で、葉の形か らの連想です。


セイヨウタンポポ【西洋蒲公英】
Taraxacum officinale キク科タンポポ属

青森県  Photo by K.Tamukai

ヨーロッパ原産の多年草。
明治時代に北海道で野菜として栽培されていたも のが逸出して全国に拡がったものと言われる。

葉は全て根元から出て羽状の深い切れ込みがある。
中央から延びた茎は中空 で葉がなく、一個の頭状花だけがつく。

頭状花は黄色の舌状花だけで構成さ れており、直径 3.5〜 5cm 。
タンポポ類の中では舌状花の数が最も多いので、 花弁の重なりが厚くて美しい。

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