「シュンラン」 (3月6日)


春を告げる日本の野生蘭として、シュンランは昔からその美しい花を愛されてき たのですが、近頃の山野草栽培ブームによる乱獲がたたり、野生のものはめっき り減ったといわれています。

淡黄緑色の花弁に紅紫色の斑点を顔のほくろや老人のしみにみたてて、ホクロや ジジババの別名もあります。

花の塩漬けを吸い物の実に使い、また湯茶に入れて蘭茶として飲用します。

洋蘭のシンビジュームはこのシュンランを原種として交配を重ねた結果作出され たものだそうですが、和蘭としての栽培種も多く、日光殿、月光、天心、桃山錦 などの品種が有名です。


シュンラン【春蘭】
Cymbidium goeringii ラン科シュンラン属

大阪府寝屋川市にて Photo by M.Takeda

日本から台湾・中国・インド北西部にかけての温帯に分布する常緑の多年草 で、山野の広葉樹林に生える地生蘭。

葉は根元に多数つき、長さ20〜35cm 巾 6〜10mm の線形。

春 3〜4月、太い花茎を出して先端に直径 4〜 5cm の淡黄 緑色の花を 1個つける。

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