「ケマンソウ」 (4月24日)


近所の農家の庭先にケマンソウが咲いていました。

花が仏殿の飾り物「華鬘(ケマン)」に似ているということからこの名がついたの でしょうが、ピンクの花を鯛にみたてて、タイツリソウという名もあります。
園芸植物としてはあまり珍しいものではありませんが、有名な高山植物コマクサ の仲間であることはあまり知られていません。
よく見ると確かに花の形は似てい ます。

「華鬘」とはもともとインドの人の身体につける装飾品であったものが、仏教の 儀式の装飾に使われるようになり、更に現在のように仏殿の内部で天井から下げ る飾りに変化したものだそうですが、団扇や軍配の柄を取ったような形で、皮革 や金属でできており、模様のすかし彫りが施されています。


ケマンソウ【華鬘草】
Dicentra spectabilis ケシ科コマクサ属

群馬県尻焼温泉で(1985年 6月)Photo by K.Iozawa


中国原産で、日本でも古くから鑑賞用に庭などに植えられて来た多年草。

高さ60cmぐらいになり全体が白っぽい緑色をしている。互生する葉は柄が あって大きく、羽状に深く裂けている。
春4月ごろやや傾いた花柄が伸び、 ピンクのハート形の花が垂れ下がって十数個つく。

花弁4枚のうち外側の2 枚は押し潰されたような袋状になり、内側の2枚が中から舌のようにのぞい ている。

昨日 戻る 明日