「アオダモ」 (5月1日)


私の住まいは海岸から4kmほどのところにありますが、そこはもう房総丘陵の縁 にあたるところで、ものの1kmも歩けば、緑ゆたかな丘陵地帯に入ることができ ます。
自然派の来客があると必ず案内するのですが、昨日も都会住まいの友人を 連れて山道を少し歩いてきました。

山中の一軒家で新緑の中に5、6匹の鯉幟が泳いでいたのも新鮮な眺めでしたが、 若葉のうす緑の中に映える白い繊細な花、アオダモが盛りでした。
花期が短いの で気づかずに過ぎてしまう年もありますが、今年は何本も目立ちました。

タモの語源ははっきりせず漢字表記も不明ですが、材に粘り気があって強く撓め ることができるところから撓む木(タムキ)→タモキ→タモノキ→タモと変化したのではない かという説があります(深津正・小林義雄著『木の名の由来』:東京書籍)

別名コバノトネリコとも言い、野球の木製バットの材料として知られています。


アオダモ
Fraxinus lanuginosa f. serata モクセイ科トネリコ属

皇居東御苑で 1984年 5月 Photo by K.Iozawa

山地に生える落葉高木で北海道・本州・四国・九州・朝鮮半島に分布してい る。

高さ5〜10m になり、葉は羽状複葉で対生し、小葉は長卵形で先が尖 り、縁に浅い鋸歯がある。

雌雄異株で、4〜5月、白い小さな4弁花を多数 つける。花弁は細く、繊細な感じがする花。

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