「タニギキョウ」 (5月2日)


数年前のこと、我が家のすぐ前の普段は無人の別荘の敷地に、なにやら小さな白 い花が一面に咲いているのをを見つけました。
見慣れない花だったので図鑑と首 っ引きで調べたらどうもタニギキョウらしいんですね。
え? タニギキョウ?
  こんなところにある筈ないと、再三チェックしましたが、間違いなくタニギキョ ウです。
山地、それも亜高山地帯に分布すると、どの図鑑にも書いてありますし、 少なくとも野の花じゃないことは確からしいのに、何故こんな人里に、どこから やってきたものなのでしょう。
どうも人工的に植えたものとは思えない生え方で す。山野草愛好家に見つかったら大変なので、誰にも話しませんでした。秘密の 花園にしてあります。今年も一面に咲きました。

可憐な花はわずか数日の命ですが…。


タニギキョウ【谷桔梗】
Peracarpa camosa var. circaeoides キキョウ科タニギキョウ属

千葉県大原町で 1995年 4月 Photo by K.Iozawa

北海道から九州までの山地の湿った林内に生える小形の多年草。
地下茎が延び てよく増える。
地下茎の先から長さ5〜15cmの細い茎が立ち上がり、長さ1 2cmの卵円形の、柄のある葉を互生する。

春から夏にかけて、葉の付けねから細い花梗を伸ばし、白または薄紫を帯びた 釣り鐘形の花を上向きに1個つける。
花冠は細く5裂し水平に近く開く。
裂片 の中央によく目立つ筋がある。

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