「ハハコグサ」 (5月11日)


菜園の草取りをしているとハハコグサの黄色い花が目につくようになりました。
春の七草のひとつに数えられている、オギョウまたはゴギョウというのは、この ハハコグサのことです。

漢字表記は母子草ですが、なぜこの草が母子なのか、その説はいろいろあります。
幼児のお守りにす這子(ホウコ)人形(幼児の四つ這いの姿に作った人形)に雛祭の日、 この草で作った餅を供える風習があり、その這子餅を作る草という意味で這子餅草 (ホウコモチクサ)と言ったものがホウコグサ→ハハコグサになったというもの(大言海)。
この草は全体に白い毛で覆われているので、ほうけだつ→ほうける→ははけ→はは こ(母子)となったという説(牧野博士)。などなど。

そのほか古い茎の脇に新芽が寄り添うように生えるさまを母子に見たてたのだとい う話を聞いたこともあります。

同じ属に姿も名前もよく似たチチコグサがありますが、この方はちょっと全体に細 身で、いかにも控えめな父親という感じが微笑ましく思えます。


ハハコグサ【母子草】
Gnaphalium affine キク科ハハコグサ属

千葉県大原町で(1995年 5月)Photo by K.Iozawa

畑や空き地などに普通にみられる2年草。

全体に軟毛に覆われていて白っぽく 見える。
高さ15〜30cm、葉は長さ2〜6cm巾1cmほどの倒披針形で互生。

4〜6月、枝先に黄色の頭状花を多数つける。

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