「イチハツ」 (5月18日)


そろそろアヤメの季節ですが、アヤメの仲間で一番早く咲くのがイチハツです。

一番早く咲くから「一初=イチハツ」という名がついたともいわれていますが、 ちょっとこじつけのような気もしますね。
昔はよく農家の茅葺き屋根に生えているのを見かけたものですが、この草を屋根 に植えると大風の害を防ぐ、或いは火災を防ぐという言い伝えがあったそうで、 そのためかどうかわかりませんが、tectorum(屋根の)という学名が与えられて おり、Roof Iris という英名もあります。

アヤメの仲間では強健で耐寒性が強く乾燥にも耐え、植えっぱなしでも毎年よく 咲いてくれます。
外花被(大きな花弁)の中央にある「とさか」のような突起が 見分けるポイントになります。


イチハツ【一初・鳶尾】
Iris tectorum アヤメ科アヤメ属

千葉県大原町で (1995年 5月)Photo by K.Iozawa

中国原産の多年草で、日本にはかなり古い時代に渡来したものと思われる。

高さ40〜50cmで、葉はやや巾広く、中央脈が隆起している。
5月頃花茎 を伸ばし、紫色または白色の花を2〜3個順々に開く。
花の直径は10cmぐ らいあり、花被は6枚で外花被は巾広く、濃い紫色の斑点がある。

昨日 戻る 明日