「カキツバタ」 (5月21日)


つづいてアヤメの仲間、カキツバタです。

イチハツ、アヤメ、カキツバタ、ノハナショウブはいずれもよく似ていて、判別 が難しいのですが、基本的な違いは花びらの模様です。
イチハツとアヤメは鮮やかな網目模様ですが、イチハツには花びらの中央にトサ カ状の突起物がありますし、網目模様のほかに濃い紫の斑点があります。
カキツバタには網目模様がなく白い一本の線で、ノハナショウブはこの線が黄色 です。

しかしこれらはあくまで基本で、園芸種では必ずしも正しくない場合もあります ので、なかなか見分けは難しいですね(^_^)。

昔、カキツバタの花を布にこすりつけて染めたのでこの花を「描きつけ花」と言 い、それが訛ってカキツバタになったというのが名前の由来の定説になっていま す。もうひとつ、垣根の下に咲くので、「垣つ端」であろうというのもよく知ら れた語源説です。

別名を「顔佳花(カオヨバナ)」と言いますが、たしかにイチハツやアヤメの華麗さ に比べると、楚々とした美人という表現もうなづけます。


カキツバタ【杜若・燕子花】
Iris laevigata アヤメ科アヤメ属

千葉県大原町で(1995年 6月) Photo by K.Iozawa

山野の水辺に自生し、または鑑賞用に栽培される多年草

高さは40〜70 cm、葉の巾は2〜3cm。
花期は5〜6月で、直径10〜12cmの青紫色の花 を3個つける。

外花被は垂れ下がり、中央基部に白い筋がある。
園芸種が多く、白花の品種もある。

昨日 戻る 明日