「ジキタリス」 (6月4日)


房総半島の内陸部に大多喜町という町があります。
天然ガスの産地として知られ ている城下町です。

ここに千葉県薬草園があって、約350種の薬草が展示され ています。
家から車で30分程ですので時々訪ねるのですが、5月の末にも行き ましたので、見て来た花をいくつかご紹介します。

ジギタリスはその葉を強心剤として使うことでよく知られていますが、園芸植物 としても明治時代から栽培されています。

和名をキツネノテブクロと言いますが これは英名の Fox Glove を直訳したものなのでしょうか。
ジギタリスはラテン語 の digitus:ディギトス からきているものだそうですが、これは手袋の指を指す語で、 この花が指サックを連想する形であるところに由来しているものと思われます。
しかし「狐の手袋」とは童話的でなかなかいい名ですね(^_^)。

初夏に長い茎を伸ばし、釣り鐘形の花をたくさんつけますが、茎の一方の側にだ け並んでつく性質があり、この性質を「偏側性」と言っています。


ジギタリス
Digitalis purpulea ゴマノハグサ科ジギタリス属

千葉県大多喜町千葉県薬草園で(1996年 5月)Photo by K.Iozawa

ヨーロッパ原産の多年草で古くから薬用植物として栽培されていた。
鑑賞用 としての改良も行われている。

茎は根際から数本直立して殆ど枝を出さず、 高さ1m ぐらに伸びる。

葉は卵状長楕円形で表面には縮緬状の皺が多く、裏 面には毛が生えている。

初夏、茎の上部に長さ5cmぐらいの釣り鐘状の花を 多数つけ、下から順に開く。
やや偏平で先は唇状をしており、紅紫色で内面 に濃い斑点がある。

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