「イカダカズラ」 (6月7日)


イカダカズラとはあまり聞き馴れない名でしょうが、ブーゲンビリアと言えば ご存じの方も多いでしょう。
そう、熱帯の花の代表的存在で、日本でも沖縄小 笠原、伊豆諸島などでは露地栽培のものを見ることができます。
最近は東京 付近の園芸店でもよく見かけるようになりました。
訪れる人も少ない大多喜薬 草園の温室では、寂しげにひっそり咲いていました。

紫、青紫、ピンク、赤、橙色、白など色とりどりの花びらのように見えるのは 苞葉で、3枚の包葉に囲まれて3個の小さい星形の白い花がつくのが普通です。
花の大きさは6〜8mm ぐらいで、3枚の苞葉と3個の花の組み合わせが1個の 花に見えます。

Bougainvillea はブーゲンビレアと表記される場合が多いようですが、ビリアの 方が原語の発音に近いようです。

フランスの船乗りルイ・ブーゲンビルが発見したブーゲンビル島に群生してい たので、この名がつけられたのだそうです。


イカダカズラ【筏葛】
Bougainvillea spectabilis  オシロイバナ科イカダカズラ属

シンガポール植物園で(1981年 5月)Photo by K.Iozawa

熱帯アメリカ原産の蔓性低木で枝には刺があり、樹高6〜8m に達する。

互生する葉は卵形で先は急に尖り、縁は波うっている。

花は小さい星形で、 紙質の3枚の包葉と3個の花が一組になってつく。
若葉は食べられる。

近縁種にテリハイカダカズラ【照葉筏葛】:Bougainvillea glabra がある。

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