「ザクロ」 (6月14日)


緑の葉の間からザクロの紅い花が目立つようになりました。

ザクロは実も花も楽 しめる庭木として、昔からよく植えられてきました。
初夏、枝の先に赤い花をた くさんつけますが、先が6裂した筒状の多肉質の真っ赤な部分は萼です。

昔はよく果物屋さんの店頭にザクロの実を見かけたものですが、今では珍しくな りましたね。
インド〜イランあたりが原産地だそうですが、イラクのバグダッド では道端に山積みしてザクロの実を売っているのを見ましたし、トルコのイスタ ンブールでは店頭でザクロのジュースを絞って飲ませてくれる店がたくさんあり ました。
真っ赤なジュースで、酸味はきついのですがさっぱりした飲み物です。

ザクロを「柘榴」と書くのは誤用で、正しくは「石榴」と書きます。
武器に「手榴弾」「榴弾砲」などがありますが、この「榴弾」というのは炸裂する と細かい粒になって飛散する構造になっており、「石榴」の実の形状に似ている ところからつけららた名のようです。
物騒な話になりました(^_^;)。


ザクロ【石榴】
Puica granatum ザクロ科ザクロ属

東京都江東区清澄公園で(1987年 6月)Photo by K.Iozawa

高さ10m 以上に達する落葉高木。幹はよく分岐し若い枝には刺がある。

葉は対生し、狭長楕円形で長さ4cm ぐらい。
6月ごろ若い枝の先に直径5 cm ぐらいの朱色の花を開く。

花弁は6枚で薄く、多少皺がよっている。

萼は筒状多肉質で先が6裂し、表面には艶があって鮮やかな赤色。

果実は6〜8cm の球形で熟すと割れ、真紅の果肉を纏った種子がのぞく。

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