「ハナカンナ」 (7月3日)


夏の花の代表、カンナが咲き始めました。
我々が普通にカンナと呼んでいるのは正しくはハナカンナといい、いろいろな種 類の原種カンナを交配してつくられた園芸種です。

ハナカンナの原種はアジア、アフリカなどの熱帯地方に多く分布していますが、 その中の一つにダンドク(Canna indica)があります。
漢字では「壇特」と書く のが普通ですが、語源については梵語であろうというだけでよくわかりません。
日本でも江戸時代に鑑賞用に栽培されていたようですが、一方ヨーロッパに渡っ たダンドクがフランスで改良され、その結果いまのハナカンナが生まれたという ことです。

もうひとつ熱帯にはショクヨウカンナ(Canna edulis)があり、サトイモのよう な根茎を焼いて食べたり、澱粉をとったりします。

ラテン語のカンナ(canna)芦(アシ)を意味し、cannon(大砲)、canyon(水路)、 canal(水路)、channel(水路)などの一連の語はみなこれから派生したもので あるようです。

ハナカンナの英名は Garden Canna ですが、単に Canna というとダンドクのこと を指します。


ハナカンナ
Canna hybrida カンナ科カンナ属

千葉県大原町で(1995年 7月)Photo by K.Iozawa

ショウガのような根茎を持つ多年草で、高さは1m 前後。

先の尖った大きな 楕円形の葉は緑色のものと赤みを帯びたものとがあり、長さ30〜40cm で 冬は枯れる。

夏に長い花柄を出し、晩秋まで次々と花を咲かせる。
花には3 枚の萼と3枚の花弁があり、更に花弁化した雄しべが重なって複雑な形をし ている。

花の色は赤、黄、絞りなど。

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