「スジギボウシ」 (7月13日)


ギボウシの花は何となく涼しげです。

スジギボウシという、葉に白い筋がある種類を普通は単にギボウシと呼んでいるよう ですが、昔はどこの家にもギボウシの一株や二株はあったものです。
ギボウシの仲間 は種類が多く、このほか、タマノカンザシ、トクダマ、ミズギボウシ、ナンカイギボ ウシ、オオバギボウシなどが鑑賞用に栽培されています。

オオバギボウシは山地に自生し、ウルイと呼ばれて食用になります。

私は軍隊経験がありますが、終戦間際には本土決戦要員として富士山麓で苛酷な訓練 を受けていました。
食料不足で、演習の帰りには必ずウルイを山ほど背負って帰るの が日課でした。
早く取り尽くしてなくなればいいと願ったほど、毎食毎食ウルイばか り食べさせられたのを覚えています。
たった3人残った戦友がたまに集まるのですが、 「いやあ、あの時のギボウシには参った!」という話がいまだに必ず出ます(^_^)。
あまり思い出したくない夏の記憶です。

ギボウシ類の英名は Plantain Lily 。


スジギボウシ【筋擬宝珠】
Hosta undulata ユリ科ギボウシ属

千葉県御宿町で(1996年 7月)Photo by K.Iozawa

ギボウシ類のうち最も普通に栽培されている多年草。

葉は根の脇から多数叢 生し、長さ10cm 内外の卵状楕円形で長い柄があり、葉見の縁はおおきく波 うっている。
葉脈は平行に走り、葉の中心部は葉脈に沿って白く幅広い縞模 様になる。

6〜7月、葉の間から長い花茎を伸ばし、淡紫色の漏斗状の花を 横向きに多数つけ、下から順に開く。

種子はできないが、株分けによって繁殖は容易。

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