「カエンボク」 (7月19日)


ノウゼンカツラ科の熱帯植物をもう少し。

和名をカエンボク【火炎木】、英名をアフリカンチューリップツリー【African Tuliptree】 またはフレームツリー【Flame Tree】という大木があります。

真っ赤な大型の花が樹冠を覆うように上を向いて群がって咲き、まるで樹冠が 燃えているようにさえ見える見事な花木です。
釣鐘形の花1個の大きさは7〜 8cm あり、これが30〜40個かたまって外側から順に咲いては散り、樹下の 地面はまるで赤い絨毯を敷きつめたようになります。

蕾は勾玉のように大きなカンマの形をしていますが、面白いことに中に水が充満 していて、開花のときは裂けて水を放出します。

こどもたちは器用に大木に攀り、蕾をたくさんとってきて水鉄砲遊びをします。 尖った蕾の先をちょっと千切ってギュっと押すと、勢いよく水がほどばしるので す。
コウモリが花粉を媒介するので有名。


カエンボク【火炎木】
Spathodea campanulata ノウゼンカズラ科カエンボク属

インドネシア・ジャカルタ市郊外で(1975年 7月)Photo by K.Iozawa

熱帯アフリカ原産の常緑高木で高さ20m ぐらいになる。

葉は奇数羽状複葉 で長さ40cm ぐらいになり対生する。
小葉は4〜9対あり、披針形で先が 尖り、濃緑色で全縁。

花は散房状に密につき、赤または橙赤色で黄色にふち どりされている。

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