「ソーセージツリー」 (7月20日)


おなじくノウゼンカズラ科の熱帯植物に、ソーセージツリーという珍しい樹木が あります。
花は内面が黒っぽい赤、外面が白い漏斗型で長い柄で数個ずつぶら下 がり、ちょっと不気味な感じであまり美しい花とは言えませんが、その実が面白 いのです。
名前の通り、まさにソーセージ。

フランクフルトよりもっと大きいソーセージのような円筒形の果実が長〜い柄の 先に1個ずつぶら下がります。

現地の人に「食べられるの?」と聞いても、「さあ」と頼り無い返事。
どうも食 べられるシロモノではないらしく、あとで書物を調べたら果実は皮膚病の薬にな るとありました。
また、その形から男性の性的機能に関するいくつかの迷信があ るようです。

樹冠が大きく拡がるので、広場の日陰樹によく植えてありました。
少し風のある 日に、いくつものソーセージがぶら〜りぶらりと揺れている様子はのどかな眺め です。


ソーセージツリー【Sausage Tree】
Kigelia pinnata ノウゼンカズラ科ソーセージノキ属

インドネシア・ジャカルタ市内で(1975年10月)Photo by K.Iozawa

アフリカ原産の落葉または常緑高木。

高さ10〜20m になり、横に枝が張 って樹冠が大きく拡がる。

葉は奇数羽状複葉で対生、花冠は釣鐘状、長さ 10〜15cm の唇形花で内面は黒みを帯びた赤色、外面は白緑色。

果実は長さ 40〜60cm 、直径10cm 内外、長い柄で懸垂する。

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