「グロリオサ」 (8月10日)


グロリオサという変わった形の花がよく生け花に使われています。

和名をユリグルマと言い、葉の先端が巻き髭に変化していて、これで他物に絡み つく蔓性の草ですが、熱帯ではよく垣根などの這わせているのを見掛けます。

かの地で見たときは珍しい花だなと思ったのですが、帰ってきてみたら日本でも 生け花の材料に使われているのを発見したのです。
調べてみたら明治の末にはも う渡来していたとか…。
日本でも春に球根を植えて夏開花させることができます。

英名は Climbing Lily ですが、Pipe and Matches という面白い呼び名もありま す。
これは開き始めたときの花の形がシガーを吸うパイプに似ているところから、 細長い数本の雄しべをマッチにみたててそう呼んだものだそうです。


ユリグルマ【百合車】
Gloriosa superba ユリ科グロリオサ属

シンガポール市内で(1979年 6月)Photo by K.Iozawa

熱帯アフリカ、熱帯アジア原産の蔓性草本。
高さ150cm ぐらいになる。

葉は長披針形で先端は巻きひげ状に変化し、これで他物に絡みついて伸びる。

夏期、上部の葉腋から長い柄を出し、長さ5〜7cm の縁が波うった幅の狭い 6弁の花を開く。
花弁はみな上を向いて外側に反り返り、最初緑色、開くと 黄色、更に濃い紅色に変化する。

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