「ハギ」 (8月12日)


ハギは秋の花とされ、草冠に秋を書いた萩という国字もできていますが、多くの 種類は夏のうちから咲きはじめます。

ハギはサクラ、ツツジなどと同じく植物群の総称で、単にハギという名を持った 特定の種はありません。

万葉集に出てくる植物のうちではハギの現れる頻度が最も高いそうですが、それ ほどハギ類は昔から日本人に親しまれてきた植物です。

「萩」の字があてられる一群にはヤマハギ、ニシキハギ、ミヤギノハギ、ツクシ ギ、マルバハギ、キハギなどがあり、多くは栽培されています。

「萩」以外のハギにはメドハギ、ネコハギ、イヌハギなどがありますがこれらは 野草の範疇に入り、同じような名のヌスビトハギは別属のヌスビトハギ属に分類 されています。


ミヤギノハギ【宮城野萩】
Lespedeza patens マメ科ハギ属

千葉県大多喜町で(1994年 9月)Photo by K.Iozawa

多くは庭園や人家の庭に植えられる落葉性の低木。

茎は叢生して高さ1〜 1.5m ぐらいになり、上部は反転して開花時期にはしばしば地表に触れる くらいに垂れ下がる。

葉は互生し、葉柄を持つ3枚複葉。
表面は深緑色で 無毛、裏面は淡緑色で毛が生えている。

夏から秋にかけ、小枝の葉腋から紫 紅色の蝶形花を多数つける。

実の莢は広楕円形で中に1個の種子があり、熟 しても裂けない。

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