「マツムシソウ」 (8月25日)


今日は急に涼しくなって、まさに秋の気配でした。
高原の空気さながらの清々しさを味わい、多分もう咲いているであろうマツムシ ソウを想いました。

マツムシソウ属マツムシソウは秋の季語になっていますが、 日本に分布するマツムシソウ科の植物はたった2種しかありません。
もう1種は ナベナ属ナベナです。

頭花の咲くのはキク科というのが常識ですが、このマツムシソウもキクのような 頭花を咲かせます。

マツムシが鳴きはじめるころ咲くのでマツムシソウという名がついたものという のが定説ですが、巡礼が叩く鉦(伏鉦)をマツムシとも言い、花の形がこのマツ ムシ鉦に似ているからではないか、という説もあります。 (「中村浩『植物名の由来』:東京書籍」による)

園芸草花のスカピオサはマツムシソウの近縁セイヨウマツムシソウの改良種です。


マツムシソウ【松虫草】
Scabiosa japonica マツムシソウ科マツムシソウ属

栃木県りんどう湖で(1979年 9月)Photo by K.Iozawa

北海道から四国・九州の高原に生え、高さ60〜90cm になる2年草。

葉は羽状複葉で多数の根生葉と2〜3対の茎葉からなる。

頭花は青紫色で直 径2.5〜3.5cm 。
花冠は4〜5裂するが縁の花は特に外側の裂片が大きく、 舌状花様に見える。

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