「ハブソウ」 (9月4日)


波布茶という薬用茶は健胃薬として昔から用いられています。
ほかに解毒の薬効 もあるそうですが、この波布茶にするのは炒ったハブソウの種であるというのが 通り相場になっていますが、エビスグサ(夷草)の種子で代用することもあると いうことですね。

ところが牧野博士の説によると、波布茶はエビスグサの方が本物でハブソウはそ の代用になるとのことです。
はて、どちらが本当なのでしょうか。

そのハブソウ今が花の時期で、茎の先端にカワラケツメイに似た黄色い5弁花を 咲かせ、もとの方には反り返った細い棍棒状の実ができています。


ハブソウ【波布草】
Cassia occidentalis マメ科カワラケツメイ属

千葉県大多喜町で(1994年 9月)Photo by K.Iozawa

北米南部、メキシコ原産の1年草で日本には江戸時代に渡来し、薬用植物と して栽培されている。

茎は直立して高さ1.5m ぐらいになり、葉は5〜6対 の小葉を持つ偶数羽状複葉で互生する。
小葉は楕円状披針形。

晩夏から初秋にかけて、頂部の葉腋から花柄を出し、数個の黄色い花をつけ る。
花弁は5で、多少大小不揃い。莢は長さ10cm ぐらいで棍棒状。

豆は光 沢のある緑褐色。

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