「イヌホウズキ」 (9月8日)


近くの空き地にイヌホオズキが何本か花を咲かせています。

本家のホオズキは夏の初めに花が咲くのですが、イヌのほうは夏の終わりから秋 遅くまで、長い花期をもっています。

草全体にソラニンというアルカロイドを含んでいて、毒草とされていますのでご 注意。
ソラニンはジャガイモの芽にも含まれている物質で、多量に摂取すると嘔 吐・腹痛・頭痛などを起こすそうです。

茎や葉を煎じたものはタムシを治す働きがあるそうですが、解熱剤や利尿剤とし ても使われるようです。

似て非なるものという意味で植物名の接頭語に使われるのが、ニセとイヌですね。
にせものがなぜイヌなのか、犬にはいささか気の毒ですが、ちょっと拾い上げて もイヌガヤ、イヌマキ、イヌザンショウ、イヌツゲ、イヌタデ、イヌハッカ、イ ヌビエ、イヌビユ、イヌワラビなどなど、約50種を数えることができます。


イヌホオズキ【犬酸漿】
Solanum nigrum ナス科ナス属

千葉県大原町で(1995年 9月)Photo by K.Iozawa

全世界の温帯・熱帯に広く分布している1年草で、荒れ地や畑の縁などにご く普通に見られる。

高さは50cm ぐらいで、互生する葉は柄がある長さ6 〜10cm の卵形。

枝はよく分岐して横に広がり、茎の途中から柄が伸びて その先に白い花が数個つく。

花は合弁花で先が5裂し、平らに開いて直径6 〜7mm になり、花弁の先がくるりと後ろに反りかえる。

果実は直径7〜10mm の球形で、熟すと真っ黒になる。

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