「センニンソウ」 (9月9日)


夏の終わりから秋の初めにかけて、ほんの短い期間ですがセンニンソウが真っ白 い花を咲かせます。

曲がりくねった葉柄で他物に絡みついて伸びる蔓性の半低木 ですが、果実の先端に羽毛状の毛が生えているので、この毛を仙人の髭にみたて た命名なのだそうです。
柔らかい芳香があって、生け花の材料としても面白そう ですが、牧野図鑑によれば有毒植物であるとされています。

センニンソウの属するキンポウゲ科には、名高いトリカブトをはじめ、キツネノ ボタンやキンポウゲなど、有毒植物が多いですね。

大きな美花を咲かせる園芸植物のテッセン(クレマチス)は同属です。
そう言え ば蔓や葉の形と、葉柄で他物に絡みつくところがよく似ています。


センニンソウ【仙人草】
Clematis terniflora キンポウゲ科センニンソウ属

千葉県大原町で(1996年 9月)Photo by K.Iozawa

北海道南部から沖縄までに分布し、日当たりのよい道端や林の縁などに生える 蔓性の多年草。

蔓は枝分かれしてよく伸び、太いもので直径7mm に達する。

葉は対生する奇数羽状複葉で、3〜7小葉があり、小葉は卵形または長卵形 で長さ3〜5センチ、互いに離れてついているので、対生の単葉と見間違え ることがある。

晩夏から初秋にかけて直径2.5〜3cm の白花を多数つける。
花弁に見える4枚は萼で花弁はない。雄しべは多数あって萼片より短いがよ く目立つ。

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