「ツユクサ」 (9月16日)


夏から咲き続けてきたツユクサもそろそろ終わりの時期ですね。

古くからこの花を使って布を染めたのだそうで、「露草色」(はなだ色)という 色名も生まれました。
若葉は食べられ、また、乾燥したものは利尿剤として薬用 になります。

別名ボウシバナ【帽子花】、アオバナ【青花】。ボウシバナは二つに畳まれた苞 の形から、アオバナは花の色からきた名であると思われます。

変種のオオボウシバナ(var. hortensis)花の直径が4cm もある大型の種類で、 花弁からとった青汁は友禅染などの下絵を描くのに使われました。
このために栽 培されていたこともあるようです。

この花の色素は水に浸けるときれいに消える 性質があります。


ツユクサ【露草】
Commelina communis ツユクサ科ツユクサ属

千葉県大原町で(1989年 8月)Photo by K.Iozawa

日本全国のやや湿った道端や草地に生える一年草。全草柔らかく、茎の下部 は地を這って節から根を出す。

上部は立ち上がって高さ51〜30cm になり、 互生する葉は長さ6〜7cm 、巾1〜2.5cm で中央の主脈に平行する細い葉 脈が目立つ。

夏から初秋にかけて葉と対生する位置に花柄を出し、半月状に折り畳まれた 苞の間から開く花は3弁で上の2枚が大きく目立ち鮮やかな青色で、下側の 1枚は小さく白い色をしていて目立たない。

雄しべ6本のうち4本は先が黄色く、青い花弁と対照的によく目立つが、こ の4本は退化していて花粉は出ない。

昨日 戻る 明日