「ツルボ」 (9月20日)


小川の土手や田の畦にツルボがいま盛りです。

「つるぼ」は「するぼ」ともいわれますが、漢字表記の「蔓穂」は当て字のよう な気もしますし、この由来はよくわかりません。

一名「参内傘」とも言いますが、参内傘は公家や僧などが参内するとき従者に持 たせる長柄の大きな傘で、この花の穂の形が参内傘を畳んだ形に似ているところ からこの名がついたものと言われています。

地下に2〜3cm の球根があって、春、これから細長い葉を出しますが、この春に 出た葉は夏に一旦枯れるのが普通です。
秋になると細い樋型の二枚の葉がまた現 れ、その間から花茎が1本出て30cm 内外に伸び、薄紫色の多数の小花を穂状に つけます。


ツルボ【蔓穂】
Scilla scilloides ユリ科ツルボ属

千葉県大原町で(1996年 9月)Photo by K.Iozawa

山野の日当たりのよい草地に生える多年草で、群生することがある。

地中に黒っぽい皮に包まれた球形の鱗茎があり、葉は長さ10〜25cm 、幅 4〜6mm の線形で内側は浅く窪み、厚くて柔らかい。

秋に高さ20〜40cm の花茎を延ばし、淡紅紫色の小さな花が多数集まった 花穂をつける。
花弁は6枚で雄しべも6本ある。

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