「ヒヨドリバナ」 (10月3日)


ヒヨドリが鳴くころ咲くからと、この名をつけられたというヒヨドリバナがあち こちで開きはじめたのに、ヒヨドリの声はさっぱり聞こえず、よく晴れた今日は またセミの声が甦っています。

そのほかに、対生している葉の形が敏捷に飛び回るヒヨドリの姿を思わせるから、 という説もあります。(深津正著『植物和名の語源』:八坂書房)

絶滅を心配されているフジバカマによく似ていますが、葉の形が少し違います。
同じ仲間にヨツバヒヨドリ、サワヒヨドリなどがありますがみんな花がよく似て いて、ひと目ではなかなか見分けがつきません。


ヒヨドリバナ【鵯花】
Eupatorium chinensis キク科ブジバカマ属

千葉県大原町で(1996年 9月)Photo by K.Iozawa

日本全土から中国にまたがる東アジアの温帯に広く分布し、山地のやや乾い たところに生える多年草。

高さは1〜2m になり、茎には短毛があって触る とざらつく。

葉には短い柄があって対生し、長さ10〜15cm ぐらいの卵状 長楕円形で先は尖り、縁には揃った鋸歯がある。

秋、枝別れした茎の上部に小さな頭花を多数つける。
一つの花は5個ぐらい の頭状花からなり、長く伸びて先が分岐した花柱が目立つ。

色は普通白色、 稀に淡紫色。

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