「イソギク」 (10月20日)


房総半島の太平洋岸、犬吠崎から太東岬までは名高い九十九里浜の砂浜ですが、 それから半島の南端野島崎に至る海岸は、所々に短い砂浜を挟みながら断崖絶壁 が続きます。
その岩場には海浜植物が多いのですが、イソギクもそのひとつ。

海岸に成育する野生キクは地方によって種類が限定されますが、房総に分布する のはイソギクで、犬吠崎から静岡県御前崎までの海岸線に生えます。

よく似たものにシオギクがありますが、これは四国南部の海岸にだけ成育する種 類です。


イソギク【磯菊】
Chrysanthemum pacificum キク科キク属

千葉県大原町で(1995年10月)Photo by K.Iozawa

海岸の崖などに生える多年草で、高さは20〜40cm になり、密に互生する。

葉は長さ4〜8cm 巾1.5〜2.5cm の倒披針形で上半部には浅い切れ込み があり、裏面は銀白色の毛に覆われていて、表面からみると白い縁取りに見 える。

花期は10〜12月で、頭花は黄色で直径は5〜7mm 。

筒状花だけで できている。

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