「ムラサキソシンカ」 (11月10日)


この種の種小名は purpurea で、これは英語の purple、つまり「紫の」という 意味ですから、ムラサキソシンカは穏当な和名なんでしょうが、blakeana (こ れは人名)などと比べるとやや見劣りがします。

シンガポールは多言語の国で、標識などはみな英語・中国語・タミール語・マレ ーシア語の四カ国語で書いてあります。
中国語表記をみるとおおまかな意味がわ かるので英語やマレーシア語の読解の裏付けになるのですが、シンガポール植物 園の植物名標識にも中国名が書いてあるものがあり、このムラサキソシンカには 「羊蹄甲」とありました。
ちなみに英名は Camel's Foot Tree でこちらは駱駝、 マレーシアでは Tapak kerbau (tapak=足の裏、足跡 kerbau=水牛)と言い、こち らは水牛です。
みな葉の形から来た命名なのでしょう。


ムラサキソシンカ
Bauhinia purpurea マメ科バウヒニア属

シンガポール植物園で(1983年 1月)Photo by K.Iozawa

インド原産の低木で熱帯アジア一円に分布する。

葉は葉身の1/3まで切れ 込み、裂片の先は丸い。

花は頂生または腋生の散房花序につく5弁花で色は 桃色〜紫色。
花弁は狭長で少し皺がある。

現地では花を茹でて食べる。

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