「ネバリマメ」 (11月29日)


インドネシアのスマトラ島に入るには北のメダン、南のパダンの2箇所の玄関口 があります。
ジャカルタからスマトラに出張するにはいつもパダン空港に降り、 そこからタクシーを雇って(または迎えにきてもらって)奥の方に移動するので した。

あるときパダン空港で帰りの便を待つ間、近所を散歩していたら見慣れな いマメ科の花をみつけたのです。
あとで調べたらこれがネバリマメでした。

莢の中の豆がねばねばしているのでこの名をもらったのでしょうが、豆に角が生 えているところから英名は Shrew Bean (トガリマメ)といいます。

エンドウにしろソラマメにしろ、蝶形花の旗弁(一番大きい花弁)は上向きにな っているものですが、この花は開くとぐるっと回転して旗弁が下側になります。


ネバリマメ【粘り豆】
Clitorea laurifolia マメ科クリトレア属

インドネシア、パダン市郊外で(1976年 8月)Photo by K.Iozawa

南米原産の1年草で熱帯各地に分布する。

硬質の細い茎が直立し、三出複葉 を互生する。
小葉は細長い披針形で巾1〜2cm 長さ4〜6cm 、やや硬質で 厚く、裏面は白い軟毛に覆われている。

葉腋から花茎を伸ばし数個の蝶形花 をつける。
花弁はピンクがかった白で旗弁の中央には紫色の筋がある。

豆果の莢は有毛褐色で3〜4cm の円筒形、4〜8個の種子を擁する。
豆果の莢は長さ10〜15cm 、巾1〜2cm で偏平。
5〜8個の豆が入って いる。

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