「ムクナ・ベンネッティ」 (12月7日)


中国にひろく分布するトビカズラという蔓性の木本があって、日本には熊本県に たった1本成育しており、国の特別天然記念物に指定されています。

源平合戦の おり、観音像が空を飛んでこの木に乗り移り焼きうちを逃れたという言い伝説が あり、「飛葛」の名が語り継がれているのだそうです。

トビカズラ属の植物はこのほかに沖縄のウジルカンダなど数種の植物が日本にも 成育していますが、熱帯には多く約80種を数えます。
その中でもこのベンネッ ティ種は真っ赤な大型の花が密生して垂れ下がる美しい花木です。

インドネシア名をアピ・イリアン(Api Irian = イリアンの火)と言います。


ムクナ・ベンテッティ
Mucuna bennettii マメ科トビカズラ属漢字

インドネシア、ボゴール植物園で(1982年 2月)Photo by K.Iozawa

ニューギニア原産の蔓性木本で熱帯に広く分布している。

葉は3出複葉、花 は長さ30〜60cm の総状花序に垂れ下がり、猛禽類の爪またはオウムの嘴 を連想する形で上を向いて湾曲し、長さ10cm ぐらいにる。

ひとつの花序に 40〜50個もの花がつくのが普通。
花弁は真紅で艶があり、黄色い筋の入 るものもある。

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