「ムユウジュ」 (12月9日)


ムユウジュ【無憂樹】はムウジュとも読み、釈迦の生母摩耶夫人が出産のために 生家に帰る途中、俄に産気づいて通りかかった庭園の木陰で釈迦を産み落とした のだそうですが、安産であったためにその木を「無憂樹」、その花を「無憂華」 と呼んだものと言われ、釈迦がその樹下で覚りを開いたという「菩提樹」、同じ くその樹下で死を迎えたという「沙羅双樹」とともに仏教の三大聖樹の一つとさ れている木です。

アソカツリーとも言い、アソカとはサンスクリットで「憂いが ない」という意味だそうです。

若葉が紅色に垂れ下がり、匂いのよい橙色の花とともに鑑賞用としても値打ちの ある植物です。


ムユウジュ【無憂樹】
Saraca indica マメ科サラカ属

インドネシア、ボゴール植物園で(1975年 7月)Photo by K.Iozawa

インド原産の常緑小高木で樹高7〜8m になる。

葉は大型の羽状複葉で小葉 は6〜12対。
革質で暗緑色。新芽は紅色。

花は枝または幹に直接つき、散 形花序花をつくるが、花弁はなく萼が花弁状で黄色から橙色に変化する。
雄 しべの花糸は赤い。

昨日 戻る 明日